一般社団法人について

一般社団法人とは、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律という法律を根拠に設立される非営利法人を言います。一般社団法人は、人(社員)が集まり、法律に規定されている手続きを踏むことによって成立します。
まず、一般社団法人には大きく分けて3つの特徴があります。

人の集まりに対しての法人格

本来、法律上の契約を結べる主体として、「」が想定されますが、団体でもその契約を結べる主体となれるのが「法人格」です。任意団体は、契約を結ぶ主体にはなれません。そのため、任意団体が契約を結ぶ場合は、代表者などその団体の構成員の個人名での契約となります。また、団体として財産を所有することが出来ません。その為、任意団体は法人格に比べて社会的信用が自ずと低くなってしまいます。

非営利法人である

法人には「営利法人」と「非営利法人」が存在します。株式会社・合同会社は営利法人、一般社団法人・NPO法人・一般財団法人・公益社団法人・公益財団法人は非営利法人となります。
非営利法人とは、「営利を目的としない法人」ですが、この「非営利」とは「利益を出してはいけない」ということではありません

株式会社の場合、売上から経費を差し引いて利益が出ると、その出資者(株主)に配当という形で配分することが出来ます。このように、「営利」とは利益の配分を意味します。

「非営利」法人とは、売上から経費を差し引いて利益が出ても、社員等に分配することが出来ません。つまり、一般社団法人は配当金を出す事はできないことになります。又、ここでいう「社員」とは「社員総会で議決権を有する会員」のことを指します。株式会社でいう「株主」のようなイメージに近いものになります。

税制優遇措置がある

一般社団法人の税金の取り扱いは2パターンあります。
株式会社と同様、全ての所得に対して課税される場合
一定の条件をクリアすることで、収益事業のみに課税されて、その他の事業が非課税になる税制優遇措置がある場合

②の「収益事業のみに課税される一般社団法人」のことを「非営利型一般社団法人」といいます。
非営利型一般社団法人には2種類の区分に分類され、「非営利性が徹底されているか」「共益的活動を目的としているか」等の要件を満たす必要があります。具体的な要件に当てはまるかどうかについては、専門家あるいは行政書士に相談することをおすすめいたします。

一般社団法人と株式会社の最大の違いは「営利性があるかどうか」にあります。また、一般社団法人は社会性のある事業や社会貢献性を前面に出していきたい組織、色々な人を巻き込む共同事業などに向いております。

設立に関わる最低人数

設立に係る最低人数は株式会社であれば1名ですが、一般社団法人の場合は2名必要になります。
一般社団法人の場合「社員2名以上・理事1名以上」という要件があります。社員と理事を兼ねることができるので、最低でも2名が必要になります。一方、株式会社の場合は、株主1名以上・取締役1名以上が兼ねられることから最低1名でも設立することが出来ます。

ここでは一般的に考えられる「一般社団法人を設立することによるメリット」について列挙いたします。

  • 社会的信用が高まる
  • 一般社団法人名による契約ができる
  • 人材的確保に有利
  • 寄付や協賛を集めやすい
  • 事業委託・補助金の受けやすい

一般社団法人を設立することによる一番のメリットについては、その設立者の方の事業内容等によって様々です。どのような事業目標で数値的観測や目標試算・活動計画等、考えたうえで法人化することによる恩恵を最大限活用できるかどうか考慮し、豊かな社会の実現に貢献していただければ。と考えております。

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